思考の整理学


多分大学はいってすぐくらいに生協の売り文句に煽られて買って、ちょっと読んでやめて、5年ぶりくらいにやっと読んだ本。

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)



なるほどって思う部分もあるけど、多くは「賢いおじいちゃんのゼミ指導」みたいな印象を受けながら、読んだ。



ちょっと今手元にないからうろ覚えだけど・・




なるほどと思った部分

・思考には「寝かせる」ことが必要で、寝かせるまでには十分に考えておいて、その上で忘れることが必要。
・インスピレーションが湧くのは朝が多い。朝起きてから布団から出るまでの時間を大切に
・グライダーのようにうまく飛ばされる人間ではなく、飛行機のように自力で飛べる人間になるべきだ、と。


「特にグライダー人間よりも飛行機人間に」のくだりは、30年近く前に書かれたにもかかわらず今にも当てはまるなぁと思った。
(逆に言うと30年前から言われていて、今も言われているということは、当時のグライダー人間はグライダー人間のまま30年生きてきたのかな?と思ったりもする。もしくは、外山先生が時代の先を行き過ぎていたのか。あるいは、グライダー人間と飛行機人間はいつの時代も存在していて、働き方や生き方にひっそりと棲み分けがなされているのか?)



飛行機人間になるための方法が、具体的な思考法のヒント(新聞をスクラップにして保管しておくとか)で語られているのが、少しピントがずれた印象を受けた。思考法に限らず、問題発見の方法、価値観、生き方にまで示唆しないと飛行機人間については説明できないので無理もないか。





おじいちゃんの小言


「おじいちゃんがなんか言ってるなー」と思いながらほのぼの読めた部分も多い。

・ことわざはことわざになるだけの理由があるんだから、したがったほうがいい!
・知的活動には朝が向いてる。朝飯を食うまでを朝というのなら、朝飯を遅らせてブランチにすればよい。さらにそのあと昼寝をすれば2回朝が経験できる!



など・・・お、おう。って感じだった。



書店での宣伝の帯

自分が購入した当時、神大の生協で帯についていたのが

「東大、京大生協でもっとも買われた書籍!」

みたいな煽りだったと思うけど、今日偶然札幌の紀伊国屋書店でもピックアップされてるのを見た。

「2015年、そろそろ読んどかないとまずい・・
東大で1位!京大で2位!早稲田で1位!」



相変わらずかよ!と思った。


ちなみに内容は、ビジネス書を執筆する人とか、研究職につく人とか、アカデミックな知的活動をする人には基本として抑えておくべきかと思うけど、一般のビジネスマンには必要ないのでは・・?と思うような箇所も多かった。

けど、自分の意見や考えを明らかにし、整理しておくつもりならば、知っておいてもいいかなとも思った。